なじみやすいひらがなを使ったロゴ作成

ロゴ作成をする場合に、どのような文字を使うのかは大きな問題です。アルファベットや漢字を使うケースもありますが、ひらがなを使うケースも多くなっています。

ひらがなを使うことによってどのようなメリットやデメリットがあるのか、活用法や気を付けるべきことなどをチェックしておき、これからのロゴ作成に生かしてみましょう。

多くの人にとって読みやすい

日本で住んでいる方ならひらがなは最もなじみ深い文字ではないでしょうか。会社名や商品名などを覚えてもらう際に、まずは読めなければ話になりません。ロゴとして人の目に触れる場合の役割としては、その名前を伝えていくことが大きいはずです。

英文は確かにかっこよくデザインできておしゃれに見えますが、読めない方が出てくる場合もあります。小さなお子さんや英語が苦手な方などは読み方も意味もつかめないことがほとんどでしょう。漢字は文字数を少なく、意味をたくさん込めていくことができる面もありますが、やはり知識の量は人それぞれですから、当たり前に読んでもらえるラインがどこかを判断するのは難しいものです。

ルビを振るのもロゴのデザインを考えると難しいでしょう。その点を考えると、多くの人がストレスなく読めるひらがなを使うことは大きな意味があります。読みやすく覚えてもらいやすいですし、幅広い世代の方に受け入れられやすくなります。

日本に来ている海外の方も、漢字などは習得できていなくてもひらがななら読める方もいます。それを考えるとやはり簡単に読んでもらいやすいひらがなが役立つ場面は多く出てくるはずです。

こうしたメリットがひらがなを使ったロゴにはあります。

優しくあたたかなイメージに

文字は形が決まっていて、並べるだけでは無機質なイメージになってしまいがちです。そんな文字の中でもひらがなは曲線も多く使われていて、優しいイメージに仕上げやすくなります。優しさや温かさを表現したいロゴを作成する場合には、ひらがなを選ぶと思ったようなイメージに近づけやすくなるでしょう。

お子さんなどが良く使うひらがなだからこそ、なじみやすさもあり、親しみを持ってもらいやすくなります。子供や女性などに対する訴求を考えている場合、また商品特性上暖かなイメージが欲しい場合に、文字を平仮名にしてみることは大きなメリットがあるといえるでしょう。

文字の形や描き方によってさらに求めるイメージをプラスすることができます。ひらがなにしてみた時にどうなるかイメージしてみて、求めるイメージに合うようなら使ってみるとよいでしょう。特に手書きのひらがな文字は温かみや優しさを強く感じさせやすく、良いイメージを持ってもらいやすくなることもあります。

かわいらしさも演出できる

ひらがなの丸みがある形は、それだけでユニークなものです。かわいらしいイメージもあるので、ロゴのデザインに利用することでかわいらしさをプラスすることもできます。ロゴは限られたスペースでインパクトがあるものにしなくてはならないため、あまり多くの要素を盛り込めないものですから、使う文字の特徴を生かしてイメージを付けていくことができれば効果的です。

可愛く見せたいときにあえてひらがなを使ってみるのも大きな効果が見込めるでしょう。

国際的には使いにくい面も

国内では読みやすく、理解されやすいひらがなを使うのはメリットも大きいですが、国際的には使いにくさが出てくることがあります。日本にいる外国人であれば日本語に親しんでいるかもしれませんが、海外では日本語を読める方はほとんどいないでしょう。

そのため、文字としては読んでもらいにくくなってしまうのです。海外で知ってもらおう、読んでもらおうと思っている場合には海外で受け入れられやすい英語などを利用した形にすると使いやすくなるかもしれません。ただし、あえて日本らしさを感じさせるためにひらがなを使うことも効果的なことがあります。

日本文化につながるもの、日本に興味がある方が手に取るものなどにつけるロゴであれば、ひらがななど日本語ならではの特徴がある文字を使うことで日本の雰囲気をプラスすることができるのです。筆文字の日本語などが好まれる場合もあります。

一概に海外進出で使えないわけではなく、状況に応じて使っていくことが必要になるのです。

文字数が多くなりがち

ロゴを作成するにあたって、大きさが限られていると、文字を入れる際に一文字当たりの大きさが小さくなってしまい、読みにくくなってしまうことがあります。文字数が少なければ限られたスペースでも十分読むことができる大きさにできる場合もありますが、文字数が多ければ小さくなって、名前などを伝える役割を果たしてくれないことも起こりえます。

ひらがなの場合は、漢字などと比べると文字数が多くなりがちです。そのため多くのスペースを必要とすることになります。ひらがなでロゴを作る際には、作るロゴの大きさと文字数を考えたうえで、場合によってはひらがなだけではなく、漢字などを併用しながら適切な文字数に調整していくことも必要でしょう。

簡単に読めそうだからと安易にひらがなを使うのではなく、必要な文字数なのか、略称などにすべきかどうかなどについても考えてみましょう。

字体でも変化を付けられる

ひらがなといっても、使う文字の形によってイメージは様々です。シャープなイメージに仕上げることもできますし、手書きなどで温かみを強調した形にすることもできます。手書きの中でもクレヨンなどで書いたようなかすれた文字は、お子さんが書いたようなかわいらしさや素朴さを演出できて、好まれやすいものです。

手書きで雑に書いたような文字が意外と味のあるロゴになることもあります。手書きだとオリジナリティもプラスすることができる魅力があります。入れる文字や内容に意識を向けることが多いですが、どのようなフォントを使うのか、イメージしたデザインを実現しやすい形を選んでいきましょう。

ひらがなの良さをロゴに生かして

ひらがなは日本で昔から使われているもので、文化を表すものでもありますし、多くの人になじんでもらいやすい文字でもあります。良い点をたくさん持っているため、ロゴにも生かしやすい文字だといえるでしょう。気を付けるべき点もありますから、そこに配慮しながら、ひらがなの良さを生かせるようなデザインに仕上げていきたいものです。